2022-02-28
白石動物病院には猫のスタッフがおります。
今回は猫のスタッフの ねこねこ についてご紹介したいと思います。
ねこねこは3年前に瀕死の状態で保護されました。まだ3ヶ月ほどの子猫でガリガリに痩せ細り、声も出せないような状態でした。エコー、レントゲン検査により膿胸と診断されました。膿胸は犬よりも猫に多い病気で、主に猫同士の喧嘩や交通事故などの外傷で胸に細菌が感染してしまいます。すぐに抗生剤の投与と点滴治療、胸の膿を排膿させるドレーンというチューブを胸に入れ洗浄を毎日行いました。早急に治療は行なったもののかなり状態は悪く、低体温や発作が続き生死を彷徨う日々が続きました。ご飯もうまく食べられないため、鼻から食道までチューブを入れて流動食を与えました。
徐々に意識は回復していきましたが、今度は人に慣れていないためパニックになり、私たちに噛みついたりするようになりました。懸命な看護のおかげか痩けていた頬は徐々に丸くなり、猫らしい体つきになりました。2.6kgだった体重は現在4.75kg、やや肥満体型です。
いつの間にか私たちがお部屋の前を通るとかまって欲しくて催促するほどフレンドリーになりました。ねこねこは毎日私たちに癒しを与え、猫の入院室で今日も猫の治療を見守ってくれています。
猫のスタッフ、ねこねこをよろしくお願いします。
獣医師 奥冨
スタッフの回想
雪の降る時期になりますと、我が家におりました秋田犬のヒカルのことを思い出します。
ヒカルが5歳の時に里親になりまして。それからの毎日は朝晩ヒカルと小一時間の散歩をしておりました。雨にもまけず、風にもまけず。いつでもヒカルのしっぽはくるりと巻き上がりフワフワと左右に揺れておりました。
降り積もる雪の中にかわいい足跡をのこして。転ばないようにおっかなびっくり歩く私を怪訝そうに見上げる。他に人も犬もいないのでリードを伸ばすと、童謡のように雪の中を駆け回って遊んで。
嬉しそうに私の左側を歩くヒカルとの時間は、私にとって忘れることのないしあわせなものでありました。
今はお散歩大嫌いな小型犬たちと暮らしておりますので雪道にはしゃぐワンちゃんを見かけるとかつての記憶がよみがえってしあわせな気持ちになります。
雪道でのお散歩で気をつけて頂きたいのが、融雪剤が使われている場所を避けるということ。学校や商業施設の前などでまかれていることがあります。動物さんにとっては有害なものですからできるだけ触れないようにして、冬のお散歩を楽しんでいただけたら幸いです。
みなさまに楽しい冬と、あたたかな春が訪れますように。