細菌感染症に対する治療薬選択方法について

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外傷による細菌感染症、膀胱炎、肺炎など呼吸器感染症、腹膜炎、前立腺炎、膿皮症など様々な感染症に対する治療薬として、沢山の種類が存在する抗生物質の中から選択をして使用します。
当院では細菌の感染を疑う場合にはまずその状況に応じ、一般的なファーストチョイスの抗生物質を使用しますが、効果を示さない場合もあります。
そのような場合次に選ぶべき(セカンドチョイス)抗生物質を選択するか、細菌学的検査を実施するかを検討します。
細菌学的検査を行う場合、検査センターにおいて細菌学的検査及び抗生物質に対する感受性試験を実施する場合と、院内において細菌培養及び感受性試験を実施する場合があります。

膿皮症の場合とその他の感染症で、培地といって細菌を培養するものを適切に選択し培養を実施しています。
また嫌気培養といって、酸素のない環境を好んで発育する菌を培養する事もあります。

抗生物質はできる限り適切な種類を選択し効果のないものを漫然と使用することは避けるべきと考えております。

 

院内検査では、早ければ翌々日には適切な抗生物質を選択することができます。
画像は血液寒天培地を使用し細菌を培養(右)しています。
続いて培養した菌を新しい培地に塗布し、抗生物質が染み込んだ円盤(感受性ディスク)を乗せ、孵卵器に入れ再び培養した後に効果を判定します(中央と左)が、抗生物質の種類ごとに円の大きさを測定し一つ一つ効果有り、中間、無しを判断します。
中央の培地は乗せた全ての抗生物質に感受性有りでした。
左はいくつかの円盤の周囲が抜けていないので、その円盤に染み込ませた抗生物質については効果がないと判定します。

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