小型犬、10ヶ月齢の尿管結石

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尿管結石症例の紹介

尿路結石はその存在部位によって様々な症状が起こります。
また尿路系のどこに結石が存在するかによって手術の難易度も異なってきます。
猫や小型犬の尿管結石の手術は難易度が高く、また術後合併症にも神経を注がなければなりません。
当院では尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)の手術を毎月何頭も実施しておりますが、今回小型犬(チワワとトイプードルのミックス)が10ヶ月齢という若さで尿管結石が起こった症例の手術を実施し、飼い主様に紹介させていただく許可を得ましたのでここに掲載致します。

 

経過

平成30年1月25日 初診
元気、食欲がないため来院。
4日前に嘔吐と食欲の低下で、夜間に他院を受診し超音波検査にて異常を認めず、胃の薬を処方してもらい与えていた。
体調の改善が無く当院を受診。
血液検査において、血中尿素窒素のわずかな上昇を認めた。
超音波検査で左の腎盂が軽度に拡張し、左尿管に結石が確認できたため、精密検査及び手術のため入院。

平成30年1月26日
排泄性尿路造影によって結石の位置、尿管の拡張程度、腎盂の拡張度の他に、反対側の腎臓の状態の確認を行った後、結石除去手術を実施。

平成30年1月31日
尿管の切開縫合部位からの尿もれがないことなど術後合併症がないことが確認でき退院。

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