腫瘍内科
小動物のがん
日本人の死因不動の第1位が「腫瘍・がん」になって久しいですが、近年、日本での犬の死因第1位、猫の死因第2位もそれぞれ人と同様「腫瘍・がん」であることが報告されました。ペットの高齢化に伴い腫瘍はとても身近な脅威となっていることが分かります。
ひとえに「腫瘍」と言ってもその種類は無数にあり、また同じ腫瘍でもその子により進行や病態が異なることが往々にしてあります。それゆえ、腫瘍の診断・治療法は多岐にわたり、その子その子に合わせた治療戦略を立案するためには専門的な知識が必要になります。
当院では医学的根拠(エビデンス)に基づいた腫瘍治療の3本柱「外科療法・化学療法・放射線療法」を基本に、「電気化学療法」といった最先端の治療法も実践し、1頭でも多くの動物が腫瘍を克服できるよう日々努力を続けています。
また、上記と同様「緩和ケア」にも注力し、たとえ完治が望めない場合であっても、できる限り腫瘍による苦痛を取り除き、動物とご家族様が良い時間を過ごせるよう努めています。
担当獣医師
山田 祥平
獣医師
白石動物病院 院長
日本獣医がん学会 獣医腫瘍科Ⅱ種認定医
学術アドバイザー
当院では月に1度、米国獣医内科学専門医の小林哲也 先生をお招きして腫瘍科の勉強会を行なっております。
小林 哲也 先生
獣医師
獣医学修士
日本小動物がんセンター センター長
米国獣医内科学専門医(腫瘍学)
日本獣医生命科学大学 非常勤講師
アジア獣医内科学専門医(小動物)
※当院で小林先生の診療を受けることはできません。
外科療法
腫瘍治療において最も効果的なのは早期発見かつ完全な外科切除です。
詳しくは腫瘍外科療法のページを参照してください。
化学療法
化学療法(抗がん剤治療)はリンパ腫などの血液腫瘍には主に単独で、その他の腫瘍には主に外科療法などと組み合わせて行うことができます。また、抗がん剤感受性試験を利用したオーダーメイド化学療法も実施可能です。
基本的に通院での治療となる特性上、ご家族様との密な連携・協力が治療成功の秘訣と考えています。
当院では、副作用や合併症のリスクを下げる処置を事前に行った上で、副作用等が発生した場合の対処法もご家族様には分かりやすくお伝えし、安心して治療を継続していただけるよう努力しています。
放射線療法
外科療法が実施困難な部位の腫瘍、実施しても根治が困難な腫瘍などには放射線療法が適用となる場合があります。実施には特殊な機器が必要となりますので、ご希望の場合には外部専門機関へ紹介させていただきます。
電気化学療法
腫瘍治療の新しい選択肢として電気化学療法が欧米を中心に注目されています。
当院は日本でいち早く電気化学療法を取り入れ、多くの実施経験を積んできました。
詳しくは電気化学療法のページを参照してください。